吉田修ストーリー

プロフィール

  • 株式会社地域活性化研究所 代表取締役
  • 全国直売所研究会理事
  • 伊賀の里モクモク手づくりファームの創業者
  • 獣医師(麻布獣医科大学卒業)

1950年生まれ、三重県熊野市出身。
麻布獣医科大学(現:麻布大学)を卒業後、全国酪農農業協同組合連合会・三重県経済農業協同組合連合会を経て、ハム工房モクモク(現:株式会社伊賀の里モクモク手づくりファーム)の創設と企業基盤整備、事業戦略策定・実施を手がけた後、株式会社モクモク流農村産業研究所にて経営コンサルティングを手がけた経験を持つ。

受賞歴
2003年国土交通省「観光カリスマ百選」受賞、2007年3月内閣官房より「地域活性化伝道師」に任命。
経済産業省より「第2回地域産業おこしに燃える人」受賞。
著書
新しい農業の風がモクモクからやって来る
<共著>吉田修・木村修・青山浩子
経験分野
自ら国内外の施設・店舗を視察し、六次産業のビジネスアイデア創出~仕組みづくりまでの経験、およびコンサルティング経験があり、各地の自治体や直販所との人的ネットワークも豊富。

3度の闘病が気づかせてくれた。
人が自立して生きることの大切さを。

農協にて地元産豚肉をブランド化
大学卒業後に勤務した三重県経済農業協同組合連合会。豚肉の輸入自由化から10年ほどが経過した1980年代初め、地元産豚肉の拡販が大きな課題となっていました。そこで着目したのがブランド化です。
地域の農家を組織化し、消費者と直結した商品づくりと販売を行うべく、飼育方法の決定からネーミング、販路開拓までを同僚たちとともに自分たちの力で行い、中部で初、全国で3番目となる“伊賀豚”が誕生しました。現在で言う六次産業に足を踏み入れたのは、このときでした。
モクモク手づくりファームを立ち上げ
その後、伊賀豚の付加価値をさらに高めようと考えてハムの生産に着目し、同僚だった木村修(現:同社会長)と立ち上げたのが、モクモク手づくりファームです。年末ギフトや数々のアイデア商品を創出して経営を軌道に乗せ、さらに現在のような農業公園を創り上げました。
スタッフからは恐れられる仕事の鬼でしたが、計画から資金調達まで、苦労をアイデアで切り抜ける仕事を楽しみました。
食育要素を盛り込んだいちご狩りなど、消費者ニーズを捉えながらもあえて“ちょっとはずした”アイデアと、大学時代に生協活動で培った“お客様=仲間”という考え方を原点とする“会員制”の仕組み。
数々の成功と失敗を通じて、事業の成功に必要な“仕掛け”と“仕組み”づくりのノウハウを築き上げました。
肺がん、そして2度の脳梗塞からの復帰
モクモクの成功が注目され、農村の活性化や農業公園に関するコンサルティングの依頼が国内外から寄せられるようになったことを受け、2005年には(株)モクモク流農村産業研究所を設立し、経営コンサルティングを本格化させました。
ところが2007年、たまたま受けた検診で肺がんが発覚。幸い初期だったため、手術と食事療法で寛解しましたが、その後2010年と2011年の2度、脳梗塞で倒れました。原因となった心臓の良性腫瘍を切除する成功率3割の手術とリハビリを乗り越えたものの、高次脳機能障害が残り、現在も、日付が覚えられない、予定から逆算した行動の段取りができない、言葉が出てきづらいといった症状があります。
以前のように行動できないもどかしさはありますが、昔の厳しさを知る元部下からは「顔つきがやさしくなった」とも言われます
すべての経験を、困っている人の支えに
モクモクを退職した後も過去の経験を買われ、温泉施設の経営立て直しをはじめとするコンサルティングの依頼をいただくほか、“全国直売所研究会”の副会長(“直売所甲子園”では実行委員長)などを務めています。
そんな中、社会的弱者の立場を経験したことによって、福祉に目が向くようになりました。以前の私なら少々の病気は「気持ちの問題」と一蹴していたところです。生きづらさを抱えた人の役に立つ事業ができないだろうかという思いに駆られたのは、闘病経験があったからこそでしょう。
そして“生きがい六次化産業”の構想にたどり着きました。
六次産業が“自立福祉”の可能性を拓く
六次産業には、農産物の生産から加工、販売やレストランでの提供まで、一~三次産業のすべてが網羅され、多様な生きづらさを抱える人の受け皿として大きな可能性を秘めています。
うつ病やがんを患いそれまでの職場での勤務が難しくなった人、身体障害のある人、20歳を迎え児童養護施設を出て自立しなければならない人。そんな人たちが自立して生活し、納税できるだけの収入を得られる“自立福祉”、言い換えれば“納税福祉”の場をつくりたい。
そして、彼らが補助金や制度に頼らなくても、自信と生きがいを持って堂々と生きられる地域・社会を実現したい。
それが、病気による大きな気づきを得た私だからこそすべき社会貢献だと考えています。

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